本部通信
全国都市監査委員会

 新潟県 村上(むらかみ)市
 新潟県の北端に位置し、山形県と境を接しており、旧市町村で言う村上市、荒川町、神林村、朝日村、山北町の1市2町2村からなっています。
 近傍には新発田市があり、また圏域内70km内には新潟市及び山形県鶴岡市があり、経済圏の一部として交流もあります。
 新村上市は、人口約7万人、面積は約1,174.24平方キロメートルで新潟県の総面積(12,583.32平方キロメートル)のおよそ9.3%を占めています。また、50kmにもおよぶ海岸線を有し、その中核として、特定地域振興重要港湾岩船港が地域産業や観光振興など地域の重要拠点としてその役割を担っています。
 主要道路としては、国道7号、国道113号、国道290号、国道345号が新市内を縦横に走っており、これに主要県道や一般県道などが交差しています。また、鉄道網としてはJR羽越本線とJR米坂線があります。
 地質的には沖積平坦地と山間部洪積地で構成されており、平地は飯豊朝日山系に源を発する荒川・三面川・石川流域に広がっています。集落は河川流域に集中しているほか、朝日山塊が直接日本海に迫る三面川河口以北の海岸線に分布しています。特に、この三本の河川流域は肥沃な水田として市の農業生産活動の基礎となっています。
 気候は日本海型の気象区分に属し、四季の移り変わりがはっきりしているとともに、冬季は、西高東低の冬型の気圧配置が続き、シベリアからの季節風がもたらす雪は、時として日常生活や産業活動に悪影響を与えることもありますが、そうした反面、豊かな水資源となり、生活や産業活動に欠かせない重要な資源となっています。
 村上市では、今からおよそ2万年前の後期旧石器時代の石器が発見されています。浦田山古墳群の遺跡から6世紀には朝鮮半島を含む広い地域との文化交流があったと考えられます。また、磐船柵等の資料から、古代7世紀半ばには中央政府の支配下にあったとされています。その後、9世紀には仏教がこの地域に浸透し、12世紀には鎌倉時代の有力な武士が幕府官吏として移住し、その影響を強く受けました。戦国時代には本庄氏、色部氏、上杉氏等の支配の影響を受けましたが、江戸時代に入るとめまぐるしく支配者が変わりました。
 その後、明治4年の廃藩置県、明治22年市町村制施行により現在の基本的枠組みが成立し、関係市町村の1市2町2村は昭和30年前後の合併によって成立しました。